肝臓病
肝臓病とは

肝臓病にはウイルス感染によって発症する A型、B型、
C型、D型、E型等のウイルス性肝炎
肥満、運動不足、栄養障害(偏食、拒食)、過食、など
によって肝臓に蓄積される中性脂肪量(平均値 肝臓重量
の3〜5%)が多くなる非アルコール性脂肪肝

過度の飲食によるアルコール性脂肪肝
そして全ての肝臓病の最終的な病態の肝硬変があります。

A型(HAV)、E型(HEV)について

A型、E型肝炎は経口感染(食物、水、糞便)によって起こります。感染すると急性肝炎が起こり
発熱、下痢
腹痛などの症状が起こります。症状が激しいと入院が必要となりますが安静に
すれば多くは1ヶ月程度で治り、慢性化することは殆どありません。

B型(HBV)、D型(HDV)肝炎について

B型肝炎は出産時に母親から感染する場合と、輸血、注射針、性行為などから感染する
場合があります。
大人が輸血、注射、針、性行為などでウイルス感染すると急性肝炎症状(食欲不振、
だるさ、黄疸)が起こりますが、数ヶ月で治まり慢性肝炎に移行することは余りありません。
以前、B型肝炎で注意がいるのは出産時の赤ちゃんの感染だと言われましたが,
今はワクチンが開発されており出産時には感染しません。
B型肝炎感染患者の70%は特に治療の必要の無い「無症候性キャリア」で残り30%は
「B型慢性肝炎キャリア」になり治療が必要です。

D型肝炎はB型肝炎ウイルスキャリアのみ感染します。感染経路は血液を介して
感染し重症に至る可能性があります。

C型肝炎について

C型肝炎は輸血、血液製剤、注射などの血液感染によって起こります。
症状はB型肝炎と同様ですがB型肝炎が慢性化することが少ないのに対し、C型肝炎は
約60%の人が慢性肝炎へと進行することが多いのです。そしてB型、C型慢性肝炎のまま
放置すると肝硬変へ移行することがあります。

非アルコール性脂肪肝について

肝細胞の約30%以上に脂肪が蓄積している状態です。過食、運動不足といった要因がある人は
「糖尿病」、「高脂血症」、「高尿酸血症」などの生活習慣病になりやすいので注意しましょう。

アルコール性肝脂肪について

アルコールが肝細胞内の中性脂肪を増加させることが主な原因になります。
そのため、肥満してない人にも起こります。「断酒」(アルコールをとらない)が
治療に繋がります。

肝硬変について

ウイルス性肝炎、アルコール性肝障害、脂肪肝を適切な治療を受けないまま放って置くと肝硬変
となります。
肝硬変になると次のような合併症が起きます。

● 食道静脈瘤
● 腹水が溜まる
● 肝性脳症が起こる
● 肝臓ガンの確率が高くなる

肝機能の血液検査値
検査項目 説明 基準値
GOT(AST) 肝臓に多く含まれる酵素です。急性肝炎、
アルコール性肝炎などで数値が上昇します
8〜40IU/L
GPT(ALT) 肝臓に最も多く含まれる酵素です。急性肝炎で最も高く
上昇し、 慢性肝炎、脂肪肝でも上昇します。
5〜35IU/L
γーGTP 肝臓に多く含まれる酵素です。閉塞性黄疸、肝炎、
アルコール性肝炎などで上昇します。
男性 3〜60IU/L
女性 3〜30IU/L

※ 医療機関により多少異なる場合があります。 (IU:国際単位)

●過食を避け、標準体重を目安に減量しましょう。
●バランスのとれた食事や栄養に気をつけましょう
●適度な運動を心がけましょう。
●睡眠を十分にとりましょう。
●過労を避け、禁酒を心がけましょう。

小柴胡湯
(ショウサイコトウ)

(第2類医薬品)
胸脇苦満があり、体力が普通の人。口中が苦い場合もある。
茵陳蒿、山梔子を加えることが多いです。
大柴胡湯
(ダイサイコトウ)
(第2類医薬品)
胸脇苦満が強く、体力があり便秘する人。肥満又は筋肉質
の人。茵陳蒿、山梔子を加えることが多いです。
補中益気湯
(ホチュウエキトウ)

(第2類医薬品)
虚症で全身倦怠感があり、食欲不振、貧血などがある人。
茵陳蒿湯
(インチンコウトウ)

(第2類医薬品)
便秘、口渇、尿量減少の人。黄疸がある時に使用する
場合が多いです。
茵陳五苓散
(インチンゴレイサン)

(第2類医薬品)
口渇、尿量減少、浮腫のある人。黄疸がある時に使用する
場合が多いです。
十全大補湯
(ジュウゼンタイホトウ)

(第2類医薬品)
体力、気力共に衰えており、貧血傾向のある人。
加味逍遙散
(カミショウヨウサン)

(第2類医薬品)
疲労しやすく、肩こり、眩暈、不眠、不安など神経症状の
ある人。女性に良く使われる処方です。
黄連解毒湯
(オウレンゲドクトウ)
(第2類医薬品)
血色が良く、赤みを帯びてのぼせ易い人。イライラ感、不眠、
鼻血などの症状のある人。アルコール性脂肪肝に使われます。

◎以上が良く使われる漢方処方で煎じ薬 1日分約250円+税〜400円+税
                       粉末  1日分約210円+税〜270円+税です。

枸杞子
(クコシ)

(第3類医薬品)
枸杞の実にはβカロチン、リノール酸、鉄、各種
ビタミン、亜鉛等15種類以上の微量元素を含んで
おり,これらの成分が肝臓の働きを高め、肝細胞の
保護、再生に役立ちます。
1日量 約10g〜15gを食べるか、煎じて
お茶代わりに常用します。薬用酒は枸杞子200gを
ホワイトリカー1.8g(好みで氷砂糖200g)を入れて
2ヶ月以上保管し杯1杯を服用します。
  枸杞(果実)
500g 3,000円+税
果実 (粉末)
 100g 800円+税
カワラヨモギ
(生薬名茵陳蒿)

(第2類医薬品)
茵チン蒿にはスパコロン、キャピラリシンが肝障害
改善、抗炎症作用、胆汁分泌、排泄効果があります。
1日量約10gを煎じてお茶代わりに常用します。
山梔子(クチナシ)と併用することがあります。
茵陳蒿(花穂)
500g 1,500円+税
クチナシ
(生薬名 山梔子)

(第3類医薬品)
消炎、止血、利胆作用があります。
カワラヨモギと併用することが多いです。
クチナシ(果実)
500g 2,000円+税
クチナシ(粉末)
500g 2,500円+税
その人によって症状や体質は異なります。
あなたに合わせたオーダーメイドの漢方処方を調合します。
ぜひ一度やなぎ堂薬局にご相談ください。