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薬用植物ー生薬ー薬草ー健康茶ー橙皮ーとうひートウヒについて。やなぎ堂薬局

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〒790-0014 愛媛県 松山市 柳井町 1-14-1

橙皮ーとうひートウヒ Citrus aurantium var. daidai

橙皮ーとうひートウヒのご紹介

 橙皮ーとうひートウヒ
 基原植物和名
橙、だいだい、ダイダイ

代々 

座代々、ざだいだい、ザダイダイ 

回青橙、かいせいとう、カイセイトウ
 生薬名
橙皮、とうひ、トウヒ

和橙皮、わとうひ、ワトウヒ
基原植物学名(ラテン語名) 
Aurantii Pericarpium
生薬英語名 
Bitter orange Peel
 植物英語名
Citrus aurantium var. daidai Makino
 分布
橙(だいだい)はミカン属ーみかん科に属する植物で、インド・ヒマラヤ地方が
原産地で日本には古い時代に中国から渡来したと考えられる常緑小高木植物です。
日本では関東より西の暖かい地方(和歌山県、愛媛県など)で栽培されています。

橙の名前の由来ですが、果実は冬に黄色く熟しますが木からは落ちずに冬を越し、
翌年の夏には緑色の変化します。
果実は枝に付いたままで2年から3年は地面に落ちないと言われます。
この様子が「代々」と繋がっているので「代々=橙」と言われるように
なりました。
この縁起の良い橙はお正月の鏡餅の上に乗せたり、玄関先の正月飾りに
使用されます。

後、橙は「回青橙(かいせいとう)」とも言われ、上記で書いたように1年毎に
青色から黄色に変化するが果実が地に落ちないのでこう言われます。

橙と言う呼び名で呼ばれるようになったのは中世以降で飛鳥、奈良時代は
「阿部橘(アベタチバナ)」と言われていました。
ちなみに中国では橙を「酸橙」と言います。
阿倍橘(阿部橘)は万葉集に歌の題材になっています。

万葉集ではミカン、ニッポンタチバナを「橘(たちばな)」
と言います。

日本書記には垂仁天皇の命を受けた田道間守(たじまもり)が
南方の常世国(中国大陸)へ行き、延命長寿の果物の
「非時香菓(トキジクノカグノコノミ)」の香菓「橘(タチバナ)」を持って帰った
と書かれています。

中国の宋時代に書かれた「開宝本草」に橙皮が「橙子皮」の名前で
掲載されております。

橙の果汁は酸味が強くて食用には適しませんが、昔は酢の代用に
用いられていました。

余談・・・鍋に入れると鍋が美味くなるポン酢ですが、
これはオランダ語の「ポンス」が由来と言われ、オランダ語のポンスの意味は
橙などの柑橘類の絞り汁との事です。(諸説あります。)
マンガ「美味しんぼ」の主人公の山岡士郎が海原雄山からポン酢の
「ポン」の意味を答えよと言われ、答えがわからず悩んでいました。
(美味しんぼの作者はオランダ語説を採用しております。)

欧米ではビターオレンジと言われ、果皮をマーマレードの原料に
しております。

余談・・・ダイダイの使用部位によって呼び方が変わります。

ダイダイの未成熟果実・・・生薬名 枳実(きじつ キジツ)

ダイダイの成熟した果皮・・・生薬名 橙皮(とうひ トウヒ)
特徴・形態 
橙の特徴ですが常緑の小高木で高さ4〜5メートルぐらいになり、
枝には棘が多数あります。
樹木自体は暑さ、寒さに非常に強く、樹齢が長い木が多々あります。

葉は互生で葉の形は卵形か卵状皮針形で厚みがあり、葉の長さ約6〜8センチで
葉柄には広い翼があります。
葉の先は尖り、葉の縁には小さな鋸歯があります。

花は春に咲き白色大型で直径約4センチ、上端は半開か反転する。

ダイダイの花は5月の終わり頃から6月ぐらいに咲きます。

時折4弁のものが混ざるが、普通は5弁の白い花で、よい香りがする。
開花した直後は雄しべだけが目立つが、やがて中心から大きな柱頭を持つ
雌しべが出てくる。雌しべの根元にある子房は、小さなダイダイそのものであり、
子房が発達して果実になることがよくわかる。

果実ですが果実は秋ごろまで緑色をしておりますが冬になれば黄金色になり、
春になれば再び緑色になります。
果実を採取しなければ2年から3年ぐらい繰り返します。故に橙を「回青橙」
と言います。

果実の形はほぼ球形で直径は2センチから5センチぐらいで、
果皮の厚みが約1センチぐらいあります。
果肉は中心部から放射線状に8個から16個に区切られた室にあり、
未熟の種子を含んでいます。
果肉の味は酸味と苦味が強いです。

(橙皮は日本薬局方に記載されています。) 
成分 
橙に含まれる成分として果皮に食物繊維のペクチン、精油、酸味成分のクエン酸、
カリウム、dーリモネン、ベルガプテン、βーカリオフィレン、
ヘスペリジンなどが含まれています。
使用部位 
成熟した橙の果皮(生薬名 橙皮、とうひ、トウヒ)
(日本薬局方)
採取時期と管理・保存方法 
橙皮の採取方法ですが、成熟した橙の果皮を採取し、日干し乾燥させます。
 薬効、服用方法
橙皮は日本薬局方によると漢方処方用薬としては、瀉下薬とみなされる処方
及びその他の処方に配合されている。

他に橙皮を服用すると芳香性苦味健胃薬、駆風薬、便通改善薬として
食物停滞が原因の消化不良、食欲不振、便秘、腹痛、膨満感の改善、
胃腸炎、二日酔い予防、船酔い予防などの効能、効果があります。

橙皮は体内に停滞した「気」を身体中に巡らせる作用もあり、
同じミカン科の枳実を併用すると気の巡りを促す作用が高まります。
(橙皮のほうが橘皮より気を巡らす作用が強いです。)

参考・・・市販のダイダイの皮を橙皮として使用する場合
市販のダイダイには農薬、ワックスなどを使用している場合がありますので
注意が必要です。

橙皮を煎じる場合は
橙皮約3グラムから6グラムを水600ccから800ccの中に入れて
弱火で15分から20分程煎じて、煎じ終われば薬草は取り除き、
1日数回に分けて服用します。

橙皮と他の薬草(ヨクイニン、艾葉、ゲンノショウコなど)と
一緒に煎じて服用しても良いです。

橙皮の粉末の場合は
橙皮の粉末を1回量約1グラム〜2グラムを目安に水またはぬるま湯で
1日数回服用するか、お湯に混ぜて服用してください。
(小さじ半分ぐらいが約1グラムです。)

橙皮の粉末を単独で服用しても良いが、牛乳、野菜ジュース、スープなどに
混ぜて服用しても良いですし、小麦粉と混ぜて料理に使用されても結構です。

「粉末が咽喉に引っかかる」、「味が苦手」などの支障がある場合は
オブラードに包んで服用しても結構です。
橙皮の入浴剤 
橙皮を入浴剤として利用すれば身体をポカポカと暖め、風邪予防、血行促進
による肩こり、腰痛、疲労回復に非常に効果があります。

他にビタミンCによる美肌効果とリモネンによるリラックス作用も期待出来ます。

橙皮と柚子皮や陳皮などを併用するとより効果が高まります。

橙皮の入浴剤の作り方は
橙皮約30グラムを布袋に入れます。
(布袋は巾着袋でも、使い古した靴下でも、ストッキングでも構いません。)

布袋に入れた橙皮を約1リットルぐらいの水と一緒にお鍋かやかんに入れ
約15〜20分程煮出し、煮出し終われば布袋ごと浴槽に入れて下さい。
(入浴中に布袋を揉むと成分がよく出ます。)

橙皮単独で入浴剤を作っても良いですがヨモギ、川キュウ、当帰などを
混ぜて入浴剤を作ればより高い効果を得ることが出来ます。

薬草の入浴剤の注意点
@・・・お風呂から出る時には必ず薬草のエキスをシャワーで
洗い流して下さい。
薬草のエキスが身体に付着したままにしておくと人によって症状が
ひどくなる場合があります。

A・・・当日使った薬草の湯は翌日には使用しないでください。
当日使った入浴剤は必ず入浴後に処分してください。

B・・・お風呂の残り湯を洗濯機で使用する場合は衣類に薬草の色が
付着する場合がありますので注意してください。
生薬との組み合わせ 
特になし
橙皮を含む漢方処方 
特になし
参考資料 
特になし
その他 
特になし
注意事項 
@本品は天然物(植物)で性質上吸湿しやすいものがあります。
そのため保存には十分ご注意ください。保存が悪いとカビ、虫害等の発生する原因に
なることがあります。

A開封後は直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい場所に保管してください。

B本品には品質保持の目的で脱酸素剤を入れておりますので、一緒に煎じたり、
食べたりしないようにご注意ください。

C幼児の手の届かない所に保管してください。

D他に容器に入れ替えないで下さい。(誤用の原因になったり品質が変わる場合があります。)             
ご相談、ご質問 
インターネット販売は実施しておりません。店頭での販売になります。

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参考文献 
北驫ルー原色牧野和漢薬草大図鑑 
橙皮(トウヒ)の写真 
橙(ダイダイ)ー果実 橙皮(トウヒ)ー刻み
橙(ダイダイ)ー果実
 
橙皮(トウヒ)ー刻み
 
橙皮(トウヒ)ー粉末
橙皮(トウヒ)ー粉末
 
 


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